春は一年を通して、高気圧と低気圧が頻繁に入れ替わる時期です。この気圧の変動により、交感神経が優位(緊張状態)になりやすく、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
このような経験はありませんか?
・朝起きてからも身体がだるい
・花粉がつらくて、外に出るのがおっくう
・鼻詰まりやくしゃみで、夜眠れない
・日中は体が重くて、やる気が出ない
・頭痛がひどいと、動けないほど辛い
普段、私たちの身体は自律神経(交感神経と副交感神経)がバランスをとりながら、働きを調節してくれています。
このバランスが乱れることで、上記のような症状を感じている方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、春の不調がなぜ起こりやすいのか、その原因と普段からできる予防についてお伝えしていきます。
春の不調の原因は?
寒暖差、気圧の変動
この時期は日中は暖かく、夜は冷え込んだりと寒暖差が激しいです。それに加えて、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わる影響で人の身体はストレスを感じ、交感神経が刺激されます(身体が緊張して硬くなる)。これにより血管が収縮・拡張を繰り返すことで、身体の負担が増えていき、交感神経・副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。低気圧だと身体の内側からの圧力が増し、高気圧だと身体の外側からの圧力がかかるので、常に身体が緊張して副交感神経が働きづらくなります。
生活リズムの変化
この時期は、新生活が始まる方も多く進学・卒業・就職や転職などライフイベントが盛りだくさんです。新しいことへの楽しみもあれば、緊張が続きストレスを感じることも多いのではないでしょうか?
日照時間も冬に比べて長くなるため、朝なかなか起きられない、ついつい夜更かしをしてしまうなど、睡眠の時間も不規則になりがちですね。睡眠不足により、寝ている間の修復が間に合わず、自律神経のバランスが崩れます。
花粉症
花粉症の原因となる「スギ」・「ヒノキ」は2月の後半〜4月までの春に飛散のピークを迎えます。
花粉症は身体の免疫機能が花粉などのアレルギー物質に対して過剰反応することで起こります。冬の間、寒さで固まった身体は血液の循環が悪くなっており、春先の気温差によって負担がかかると、自律神経のバランスが大きく崩れます。その状態で免疫機能が過剰に反応するので、身体が疲れやすくなったり、眠気やだるさを感じやすくなります。
対策と予防について
自律神経が乱れやすい春先でも、健康な状態を維持するのに以下の3つの要素が重要です。
栄養(食べ物)
春は、東洋医学では「肝」が活発な季節。冬の間に摂取した油、砂糖、動物性食品などが身体に溜まったままデトックス出来ていない方が多いです。春になり、新陳代謝が活発になるので、滞った血液や気のエネルギーを巡らせて、冬に溜め込んだ毒素を外に排泄する食材がオススメです。
春は芽の食材でデトックス
他にも
・にんにくの芽
・ふきのとう
・もやし
など
特に山菜や野草など強い苦味のあるものを、油を使った料理で苦味をとばすのも食べやすくてオススメですね!
休養(睡眠と覚醒)
まずは、朝イチでカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう!
セロトニンとメラトニンというホルモンは聞いたことがありますか?
良い睡眠・目覚めの良い覚醒をするには、このホルモン分泌のリズムを整えることが重要です。
このリズムを概日リズムと言い、太陽の光を浴びることで目の網膜が刺激されセロトニンが活性化、およそ15時間前後にメラトニンが分泌されて、体内時計を正常にしてくれています。
・セロトニン
このホルモンは俗に「幸せホルモン」と呼ばれるもので、神経の安定化・感情をうまくコントロールすることに深く関わっています。朝にスッキリ起きるためには、このセロトニンが必要不可欠で、ホルモンの活性化により大脳に働きかけて覚醒状態をコントロールしています。
・メラトニン
脳の松果体(しょうかたい)と呼ばれる場所から分泌されます。自然な眠りに誘う作用があり「睡眠ホルモン」と呼ばれております。メラトニンは目覚めてから14〜16時間後に分泌が始まり、徐々に深部体温が下がっていき自然と眠気を感じるようになります。
体内時計 = 概日リズム(サーカディアンリズム)
体温やホルモン分泌を調節している体内時計は、25時間周期で働いています。1日の時間は24時間ですが、この僅かな時間のズレを調整するのが日光です。毎朝、朝日を浴びてセロトニンを活性化、夜はメラトニンの活性化によって睡眠・覚醒のリズムが整います。
運動(軽い運動)
適度な運動で、汗をかくことで肝に溜まっている毒素をデトックスをしましょう!
適度な運動に加えて有酸素運動を20分ほど続けると、セロトニンが活性化しやすいとも言われていますので無理のない範囲での運動を心がけましょう!
代表的な有酸素運動
・ウォーキング
・自転車
・水泳
・ヨガ
例えば、朝イチに太陽の光を浴びながらラジオ体操で身体を動かしてみては?
当院での改善方法
春の時期は、東洋医学の考え方で「肝」のエネルギーが高まります。目、筋肉、怒りの感情を司っていて、肝臓にストレスがかかると、イライラしやすい、眼精疲労、筋肉がこりやすくなるなどの症状が出やすくなります。
他にも「肝」は頭蓋骨の「前頭骨」と繋がっています。
花粉症の影響で、目・鼻周辺の炎症によって、前頭骨周辺の動きが硬くなります。
当院では鍼灸、内臓整体、頭蓋骨調整によってアプローチして改善していきます。
冬の疲れを残したまま、春を迎えると自律神経由来のさまざまな症状が出てきます。今まで春先の不調に悩まされていた方や今現在もお困りの症状がありましたら、まずは当院にお気軽にご相談ください。その上で「栄養」「休養」「運動」を日常に取り組んでみましょう。
opt.鍼灸整体院 手塚